琉球バス


解説


 沖縄県本島全土に路線を繰り広げる沖縄最大のバス会社が琉球バスです。車両は日野と日産ディーゼルで統一されています。近年まで、7.30車(1978.7.30沖縄県交通法変更時導入車)が大量に在籍していましたが、7.30車は冷房代替フロンの変更が難しいことから、中古車の導入が進んでおります。また、近年米軍の特定輸送が契約終了したことから特定車が一般路線用に転用され7.30車の淘汰に拍車がかかっております。琉球バスの7.30車は北部、南部に少数残るのみとなり、那覇市内で見かけることは少なくなりました。



車両解説

日産ディーゼルU20H(S53年式)



琉球バスの7.30車です。富士重工3Eボディーを架装したサブエンジンクーラー搭載の路線車です。最近はめっきり数も減り那覇市内で見かけることも少なくなりました。ヘッドライトベゼルが日野用なのが特徴となっています。



 こちらも上記と同じ、昭和53年式のU20H改です。最近はめっきり数が少なくなりました。


日産ディーゼルU20L改(S53年式)


沖縄名物バケルトン車です。原形がまったくわからないような更新工事を施工したこの車両。元は上記のU20Hとほぼ同様の形態をした富士重工3Eボディーを架装したトイレ付き長距離路線車でした。日野車体金沢工場にてリベットレスパネルボディー、スケルトン風の車体に改装されました。トイレはその際に撤去されています。現在は一般路線用に塗装も変更されて北部の路線じ使用されています。現在は1両のみとなった珍車ですが、残念ながら2003年12月に廃車となりました。


日産ディーゼルU−UA510TAN(平成2年式)


 富士重工7Bボディーを架装した日産ディーゼルU−UA510TANです。定期観光車として活躍しておりましたが、2003年より111系統高速バスに転用されました。全面窓内側に大型方向幕が増設されています。


日産ディーゼルU−UA440LSN(H5年式)


111系統那覇空港〜名護高速バス専用車です。富士重工7Bボディーを架装しております。一般路線用エンジンでの高速走行は必見です。



残念ながら2003年に一般路線へ格下げとなりました。111高速バス表記はステッカーで覆い隠されています。


日産ディーゼルP−U32L(昭和61年式)


 富士重工5Eボディーを架装した長距離路線用車両です。逆T字窓を装備した豪華車両です。


日産ディーゼルK−UA31N改(S55年式)


日野ブルーリボンと思いきや、実は富士重工R13ボディーを徹底的に更新したバケルトン車です。殆ど原形を留めずリベットレスパネルボディー、スケルトン風に仕上げられております。全く元形式がわからない見事な更新工事ですね。


日産ディーゼルP−U32L(S62年式)


元西武バスの中古車です。独特の方向幕跡部分が西武車であったことをものがたっています。沖縄では希少車で現在2台のみの存在となっています。



 上記と同様の元西武バスの日産ディーゼルP−U32Lです。


日産ディーゼルP−U32K(S61年式)


琉球バスでもよく見かけるのが元都営車です。短尺、ラインクロス装備の為比較的簡単に見分ける事ができます。中扉は固定されており、床と座席が取り付けられています。代替フロン対策で多数が導入されて活躍しています。


日産ディーゼルP−U32N(S59年式)


元米軍特定車です。オフセットされたナンバープレートで見分ける事ができます。サブエンジンクーラー、ロマンスシートを装備して長距離路線で活躍しています。




日産ディーゼルU−UA440HSN(平成3年式)



 東京都交通局から転入した日産ディーゼルU−UA440HSNです。下部のベージュの塗装が都営バスを彷彿とさせます。


日産ディーゼルKC−RA531RBN(平成8年式)


富士重工7HDハイデッカーボディーを架装した、日産ディーゼルKC−RA531RBNです。近畿日本ツーリストのツアー専用車カラーとなっています。


日野RE101(S53年式)


北部で見られる琉球バスの日野REです。この車両も米軍特定車として使用されておりましたが、現在は一般路線用に使用されております。その為現在の新琉球バスカラーとなりました。サブエンジンクーラー、大型ロマンスシートを装備しており、名護近辺の北部ローカル運用に従事しています。残念ながら2003年に廃車となりました。


日野P−HT235BA(昭和62年式)


富士重工5Eボディーを架装した日野P−HT235BAです。同時期に導入されたP−U32Lとほぼ同じ仕様となっております。ヘッドライトベゼルが角型なのが5E架装の日野車としては非常に珍しい仕様となっています。


日野P−HT233BA(S62年式)


西工ボディーを架装した元大阪市営の中古車です。後輪セイフティーガードを装着したまま使用されています。後扉は固定されており床板と座席が設置されています。


日野P−HT233BA(S63年式)


元横浜市営のスケルトンボディーを架装した路線車です。中扉は固定されており、床版と座席が設けられております。シートモケットは増設部分以外は横浜市営のままで、シートモケットもベイブリッジが書かれたままです。


日野P−HT233BA(S62年式)


元大阪市営の中古車です。後輪セイフティーガードをそのままに、後扉固定、床板、座席設置が施されております。


日野U−HT2MPAA(H5年式)


米軍特定輸送専用車から、一般路線用に転用された車両です。米軍特定車カラーのまま使用されています。車内には英語表記が随所に見られる他、米国人向けの大型ロマンスシートを装備しています。


日野P−HT235BA(S62年式)


セーフティーウインドーを装備した元京阪車です。後部扉は固定化されており、床板と座席が設置されております。


日野U−HT2MLAA(平成3年式)


2003年に転入した元神戸市営の日野U−HT2MLAAです。神戸市営時代のカラーを一部変更しており主に空港線で活躍しています。


日野P−HT233BA(昭和62年式)


西工58MCボディーを架装した元神戸市営のP−HT233BAです。後部扉は固定されており座席が設置されています。


日野P−RJ172CA(平成元年式)



 平成15年に転入した日野P−RJ172CAです。カラーリングは若干変更されていますが、遠州鉄道からの転入車です。


日野K−RC321P改(昭和55年式)



 日野K−RC321P改です。セミデッカー観光車を大幅に車体更新したもので、まったく原型がわかりません。元々は日野車体製セミデッカーボディーのモノコック車でした。骨格から改造されており、パネルボディースケルトン観光車に仕上がっています。残念ながら現在は廃車となりました。


日野P−RU637AA(S60年式)


富士重工R3ボディーを架装した、貸切格下車です。大型方向幕を装備して、長距離一般路線に使用されています。



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